人事一筋の15年以上、転職しながら6社で人事担当してきました、もしけです。
今回は、えるぼしについてです。
人事担当者や責任者の方、是非とも、えるぼし取得をオススメします!
とはいえ、取得するメリットがわからないと取組みようがないですよね。
なので実際に私が、えるぼしの取得実務をして感じたメリットをシェアします。
お付き合いくださいませ!
目次
えるぼしとは、国の女性活躍の啓蒙施策
えるぼしは女性活躍推進法から発生した認定マークの事です。
女性活躍・社会進出は、ここ10年以上国が特に力を入れて取り組んでいた施策です。
法律で指針を掲げ、日本全国の企業に取組を促進・啓蒙を行ってきました。
その取組みを積極的に実施し、女性活躍の為の活動を頑張ってるなと認められた会社に付与されたのが、えるぼしマークです。
えるぼし認定の為の条件は5つ
えるぼし認定は厚生労働省が掲げた5つの評価項目のクリア数によってレベル分けされています。
評価項目は以下の通りです。
男女別の採用における競争倍率(応募者数/採用者数)が同程度であること
女性労働者の平均継続勤務年数の比率が男性の平均勤務年数を0.7以上である事(新卒の場合は0.8)
雇用管理区分ごとの労働者の法定時間外労働及び法定休日労働時間の合計時間数の平均が、直近の事業年度の各月ごとに全て45時間未満であること
管理職に占める女性労働者の割合が別に定める産業ごとの平均値以上であること
下記A〜Dのうち、1〜2項目以上実績を有する事
A 女性の非正社員から正社員への転換(派:雇入れ)
B 女性労働者のキャリアアップに資する雇用管理区分間の転換
C 過去に在籍した女性の正社員としての再雇用
D おおむね30歳以上の女性の正社員としての採用
上記はかなり大まかに抜粋しましたので、詳しく知りたい方は下記をご参照くださいませ。
引用元:厚生労働省:「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づく認定を取得しましょう!
えるぼしのランクはクリア数で決まる

そして、実際に決められた書類を申請し、上記でご紹介した評価項目毎に評価します。
そして合格レベルまでクリアしていた項目数で、下記のようにえるぼしのランクが決定致します。
5個全てクリアしなければならないところを見ると、最初から3段階目を取るのが難しいのがわかります。
更に上の認定プラチナえるぼし
さらに今では、プラチナえるぼしと言われるものまであります。2020年6月から新たにリリースされたばかりで、取得条件は星3つより更に厳しくなっております。
参考までに下記が条件です。
● 策定した一般事業主行動計画に基づく取組を実施し、当該行動計画に定めた目標を達成したこと。
● 男女雇用機会均等推進者、職業家庭両立推進者を選任していること。(※)
● プラチナえるぼしの管理職比率、労働時間等の5つの基準の全てを満たしていること(※)
● 女性活躍推進法に基づく情報公表項目(社内制度の概要を除く。)のうち、8項目以上を「女性の活躍推進企業データベース」で公表していること。(※)
※実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表することが必要
プラチナえるぼし認定されている企業はごく少数
プラチナえるぼしを取得している企業は2021年9月段階で18社しかありません。
もちろん今後増えては行きますが、現段階で女性活躍を推進している会社として、プラチナえるぼし認定を獲得する事は、大きな差別化になる事は、間違えないでしょう。
ちなみに星3つまでのえるぼし取得している企業が1,473社(同じ2021年9月時点)です!
さて、これだけ国が力を入れているえるぼし認定ですが、具体的にはどんなメリットがあるのか。
紹介しますね。
えるぼし認定のメリット4点
自社のイメージアップが図れると言う事です。
しかも、アウターブランディング(社外)とインナーブランディング(社内)の両方が期待できます。
社内外のブランディング
ブランディング、つまりイメージアップの施策は基本社外なのか、社内なのか等ターゲットを分けて設定するものですよね。
でも、えるぼしに関しては認定される事によって下記のように自然と社内外両方にイメージアップの効果があります。
なので、えるぼし認定を獲得する事は、会社と会社を取り巻く世の中全体に良いイメージを与える効果があります。
2点目のメリットはコンプライアンスです。
冒頭に紹介しました通り、女性活躍推進法への取組みを強化する事になります。
これも社内外に法律を守りますというメッセージになりますよね。
女性活躍推進法の法改正
あわせて追い風的な話をします。
実は女性活躍推進法が法改正で更に強化するように言われています。
この取り組みを後からバタバタと対応するより今のうちからキチンと取り組みをしておいた方が、他の仕事に専念できるってもんです。
会社は利益追求の為に動いているので、直接的にキャッシュが入ってくる(あるいは残す)施策なら取り組みたいと思うもんです。
積極的に使っていきましょう。
えるぼし認定で申請できる助成金と得られる金額
が、人事担当者の方も財務担当の人と話す時のネタになります。
日本政策金融公庫の融資が低金利で受けられます。
先にお話したとおり、キャッシュ関連の施策は会社は積極的に取り組みやすいです。
是非自分から発信しましょうね
さて、ここまでメリットを4つに分けて紹介してきました。
上記の4つのメリットは、どれも会社運営をしていく中では大きなものです。
なんですけど、実は私が実際に手続きして最も大きいと感じたメリットがあります。
それは・・・
これです!
えるぼし取得のメリットは多々ありますが、私はこの5番目が一番大きいと身を持って感じました。
えるぼし認定の最大のメリット

人事担当をした事がある人ならば、誰もが感じた事がある事。
「人事の成果って見えにくいし出しにくいよね。」です!
ただ、人事採用はまだわかりやすいです。
採用等は採用数だったり採用単価、内定承諾率等プロセスの段階で数値化しやすいです。
だけど、例えば給与計算実務担当だと、給与計算のミスを○件以内にします。
としたとしても
日常の仕事の結果・成果がわかりづらいのです。
おまけにお客様である、他の従業員に
と価値を感じてもらえる事は、まずないです。
人事の仕事に関して興味がある方は、下記記事で紹介してますので、ご参考ください。
ミスなしが当たり前!だからミスの準備をしよう!【人事のキャリアアップコラム⑥】
えるぼし手続きを人事がやる価値
一方、えるぼし認定の手続きは違います。
担当者はこれだけの付加価値が得られるのです!
まとめ:会社も人事担当者もレベルアップできます!
本日のまとめは以下の通りです。
- えるぼしは女性活躍推進法を啓蒙促進させる為に発行された認定マークの事
- 発行される=会社の女性活躍への取組がちゃんとできてると厚生労働省から認められるという事
- えるぼし認定は3段階のレベルにわかれていてレベル3の取得が最も難しく、評価が高い
- 星3つ取得がさらに継続されより高い基準をみたすとプラチナえるぼしの認定が付与される。
- えるぼしのメリットはブランディング向上やコンプライアンス体制強化等会社運営に良い影響を与える
- もっとも大きいメリットは、人事担当者がえるぼし取得の手続きをして得られるプロセス経験と成果
他にも、行政が力を入れているパワハラ防止法等施策は、進んで取り組んでおくとメリットが大きいです。
こちらも人事パーソンとして、是非取り組んでみてください。
以上になります。
最後までお付き合いくださりありがとうございました!