人事制度

等級制度改定時のコツはメリット・デメリットを知る。人事制度をつくる②

※この記事は、人事制度を作る時に等級制度の種類と特徴について知りたい方にお役たちになれる記事です。

どもども~♪ もしけでございます。

先日に引き続き人事制度を作る第二段

等級制度についてご紹介させて頂きます。

等級制度は、樹の幹となるから超大事!

先日は人事制度のコンセプト設定ついて書かせていただきました。

※関連記事はこちら

人事制度を作る時に一番最初にやるべき事は? コンセプト設定

コンセプトを説明する時、樹で例えさせて頂きましたが、コンセプトは【土】、土壌でございます。

んでは、等級制度はというと【幹】の部分です。

樹が枝分かれするオオモトの、ぶっといところは何になるかというのが等級制度になります。

等級制度は給与等のレベル分けルールである。

等級制度をシンプルに表現すると、会社内での、社員の能力、役割、お仕事、それに付随する給与をレベル分けしたものです。

人事制度をつくる時は先に、自分も関係してくる賃金制度

いわゆる、給与テーブルなどを決めたくなりますが、そもそも、会社にとって、このくらいのお給料を支払う人って、何やってもらう人?

その基準が決まっていないと、好き嫌いだけで、お給料が決まってしまったり、アピール上手な人が、お給料が上がってしまったりします。

いわゆる【属人的】になってしまいます。

等級制度は、会社内での処遇を決める、法律みたいなものです。

ここのルール決めをしないと、無法地帯になっちゃいますので、気を付けて( ;´・ω・`)

等級制度3種類の紹介

さて、等級制度は主に3つの要素で、作ることが多いです。さっき書かせて頂いた【能力】【役割】【仕事】です。

順番に説明しますね。

①【能力】職能等級制度

一人一人の【能力】をレベル分けした、等級制度です。卒業形式ともいいます。

「あなたは、成長してこの能力を身に付けたので、次の等級にレベルアップします。」

レベル1に必要な能力と経験値を積んだからレベル2になりました。

って感じです。

会社に長く努めて、技術、経験を積んでいく、ある程度、勤続年数と比例してレベルとお給料が上がっていく、

いわゆる【終身雇用、年功序列】向きの体系です。

職能等級制度のメリット

年数と修得基準が明確ならば、お仕事でキャリアを積んでいく内容が、多少抽象的でも、わかりやすいと言うこと。

プラス、年齢分布を把握しておけば、人件費のボリュームゾーンを把握しやすいところです。

職能等級制度のデメリット

「お給料を下げにくい」ことと、中堅社員の滞留を招いてしまう事です。

年数と共に修得していく【能力】を基準にするので、評価が悪くても、お給料を下げヅライのです。

「一度、修得した能力は、半年や一年では判断できない。評価の濫用で、労働者に不利益を及ぼしている」判断され、ヘタすると訴えられてしまいます。

それを、ほったらかしにしておくと、そこそこ技術を持って、そこそこお給料をもらっている人が、沢山いる状況になります。

ヤル気maxの若手がいくら成果を上げても、全体の人件費を鑑みて、昇級昇格ができない。

若手のモチベーションが下がり、若手が育たないというリスクが出てきます。

②【役割】役割等級制度

その名の通り、仕事の役割毎にレベル分けをする制度です。

例えば、【係長】という役割があったとします。

係長の役割は【目標の数値責任】【主任以下のマネジメント】【課長の補佐】という役割定義を決める。

その定義にはこのぐらいの報酬幅が期待できます。というレベルを決めます。

役割等級制度のメリット

チャンスが平等に設けられる事です。

基準が【役割】なので、評価により、役割が担えなかった場合は、役割を降りてもらいます。

つまり、降給降格することができ、職能等級制度と違い、ヤル気と成果を上げている人を積極的に登用することができます。

前述の職能等級制度が卒業形式なら、役割等級制度は入学形式です。

積極的にチャレンジが促せますよ~(  ̄▽ ̄)

役割等級制度のデメリット

役割定義設定が大変な事です。

職能等級制度の場合は、年齢と勤続年数など、受け手にとって、身近で基準が明確なので、あまり考えなくてもよいのです。

ですが、役割の場合は、定義をある程度明確にしておかないといけません。

いざ、役割を担ってもらう時や役割を降りてもらう時にキチンと説明が、できてないと、納得感を得ることが難しい。

モチベーション低下するリスクがあります。

例えば、現係長を主任に降格させるケースだと下記のような会話になります。

「係長から何で、主任になるんですか!目標数値も達成してるし、部下も育ってきてます!納得いきませんよ!」

「いや、目標数値もギリギリだし、今の主任の方が、成果出してくれてくるし、そもそも、課長の俺あんまり助かってなくて、フォロー入れまくってんだけど。」

まあ、【係長】という役職はまだ、わかりやすいんですけど、役職リンクしていない、上級○○とか、中級○○とかになると、さらに大変です。

説明責任を果たすマネジメントがめっちゃ大変になるので、定義を作り込まなければいけません。

③【仕事】職務等級制度

正に、仕事(職務)に特化した制度です。

雇用契約毎に本人のやることを明確に記述する感じです。

例えば、人事企画担当。と言ってしまうとまだ、抽象的ですが、さらに

「等級制度作成をする為の、当社内における、ヒアリング&リサーチを実施し、労働市場の調査を行ったうえで、当社に置いての最適解を導き、企画書の作成及び提案を実施し、現場周知及び運用までのPDCAをすべて遂行する」と、結構な明文化をするかんじです( ;´・ω・`)

職務等級制度のメリット

メリットはもちろん、本人も、仕事を担わせる側も超わかりやすいこと!

とにかく任用された職務を遂行すれば良い。

上長もそれを期待すべく、マネジメントすればいいわけなので、仕事が担えたら○で、他の難易度が高く、高い報酬の仕事が任せられる。

逆にダメだったら、仕事を変え、低い報酬の仕事を任せる。

非常にクリアな報酬・評価の決定が実現できる事でしょう。

職務等級制度のデメリット

役割等級制度以上に、定義をしっかり作って、仕事数に合わせた沢山の定義を、作らなければならない。

つまり、ちょ~大変!というところでしょうか。

仕事内容がはっきりしている部分、本人の頑張りとか、良い姿勢とかが全く反映出来ないです。

マネジメント側も、本人も納得がいく明確なルールが必要になります。

実力主義の外資系企業に導入が多いのがわかります。

等級制度改定で、どの等級制度を用いるかは、コンセプトに合わせる。

さて……、どの等級制度を用いるかは、事前に決めた「コンセプト」

こちらを元に、どのような、等級制度、どのような、樹の幹が会社に合うかを、見据えながら構築してみてください。

私は、この本を読みながら構築しましたので、下記に、ご紹介させていただきますね♪


以上で~す!最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!!

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人事のお仕事を東京でやってます。 人事業務やキャリアアップ・転職に悩んでいる人向けに、実体験を通じての解決情報をシェアします!